濾過、除去、分離の事例

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工業用水利用時のフィルター活用ポイント

自社の工場で、コストダウンのため工場用水を利用されているケースは多いかと思います。
公共の工業用水はあらかじめゴミが取り除かれた状態で供給されていますが、
一般的に塩素を使った処理は行われておらず、人体に有害な微生物や有機物が含まれています。
そのため、機械の冷却等に用いることは出来ても飲料用や原材料として利用することは出来ません。
工業用水にフィルターを活用する場合は、

1.精密機器のため、細かいゴミを取り切る必要がある
2.フィルターにたまる有機物の除去をしたい
3.飲料用に使えるような処理をしたい

といったケースが多いかと思います。

1.精密機器のため、細かいゴミを取り切る必要がある

1.のケースの場合、 細かいゴミを取り切る必要がある場合は、下記のポイントを考慮する必要が有ります。

・求めるフィルターのろ過精度
・取り除きたいゴミのサイズ
・フィルター交換の手間
・初期コスト
・かかる圧力
・求める濾過精度と吸い込む力(吸引力)

このケースでフィルターを利用する場合、ゴミのサイズが極小10μ以下の場合が多く、使い捨てのカードリッジフィルターの利用が前提となるケースが多いです。カードリッジの切り替え頻度が気になる場合は、「フィルタのコストダウンをはかりたい」の記事をご覧ください。

2.フィルターにたまる有機物の除去をしたい

2.のケースの場合、 フィルター側に粘度のある物質がたまり、除去が難しくなるといったケースが想定されます。
こういった場合、付着した物体によりますが、洗浄液を使って除去するのが一般的です。
フィルターに付着した有機物に有効な洗浄液の選定にお困りの場合はご相談下さい。

開放洗浄式の場合は、一時的にラインを止め、その間にフィルターを取り外して洗浄します。
自動洗浄式(逆洗式)の場合も一旦通常濾過を止め、洗浄液をフィルターに流し有機物を取り除きます。
開放洗浄式・自動洗浄式(逆洗式)につきましては、下記の記事をご参考下さい。
開放洗浄式と、逆洗式の場合の違いとメリット・デメリットを教えてください。

3.飲料用に使えるような処理をしたい

3.のケースの場合は、金属フィルターやカートリッジ式のフィルターだけでは対応する事が出来ません。
工業用水を飲料水化する為の設備を提供する専門業者への相談が必要です。

3.以外のケースであれば、弊社のような専門業社へ問い合わせて頂ければ、必要に応じたご提案が可能です。
その際、お客様が求めるろ過精度(μ)や流量が明確な場合、フィルター選定の難易度を下げることができます。
必要な精度がわからない場合は、テスト導入で高いろ過精度のフィルターを試し、ろ過精度と流量のバランスを見ていただくことをお勧めします。