濾過、除去、分離の事例

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切削油の再利用する際のフィルタ活用事例 (切削油の寿命の長期化事例)

切削油は再利用して活用するケースが大半かと思いますが、フィルタを活用することで切削油の長寿命化をはかることが出来ます。
フィルターを活用し、切削油から金属編や鉄粉を取り除く方法をご説明します。

切削油の再利用時のフィルター活用では、
・除去するゴミの量
・ライン停止の可能時間
・コスト
によって選択肢が2つあります。

①機械の直前にフィルターを設置するケース

ラインがある程度の期間止めることに問題がなく、ゴミの量が多くない場合は機械の直前にフィルター(通常はカードリッジタイプ)を設置する形をとるのが一般的です。フィルターでゴミを除去した上で、使用済み切削油をタンクに戻します。フィルターの交換時にラインを止める必要がありますが、下記にて説明する②の方法と比較すると安価にラインに組み込むことが出来ます。

②切削油タンクにも洗浄機能を持たせるケース

切削油のゴミが多く、かつ、ラインを長期間止められない場合は、工場機器前のフィルターに加えて、タンク側に清浄機能を持たせて対応します。タンクに設けた洗浄用のラインでゴミを除去する事で、メインライン上のフィルターの交換の頻度を下げることができ、ラインの停止時間を短くできる一方で、①の手法と比べるとコスト高になります。

切削油用のフィルターは、基本的には交換式のカートリッジフィルターを使用が一般的ですが、ランニングコストを抑えるため金属式のフィルターを活用することが出来ます。切削油に金属フィルターを活用する場合は、金属片や鉄粉除去の効果を強化し、洗浄可能で磁力機能を付与した金属式のマグネットフィルターを利用することが一般的です。金属フィルターの中でも、焼結金属やウェッジワイヤー、ノッチワイヤーで作製する事で、高圧洗浄機が使用可能となり、洗浄の手間を減らす事も可能です。

一般的に切削油を用いる工場ラインの場合は、流体の量は少ないことが多く、フィルターのサイズは小型で対応が可能です。流体が多く、大規模なラインでの切削油再利用をご検討の場合は、大型設備の導入に実績のある弊社にご相談ください